安全な独立開業をお考えの方まずは、個別無料相談へ

ホーム » 店舗デザイン・設計・工事 » 美容室開業のカット椅子は何席必要?席数を経営計画から決める方法

美容室独立開業Library

美容室開業のカット椅子は何席必要?席数を経営計画から決める方法

美容室開業でカット椅子は何席必要?

美容室・理容室の独立開業を考えている方から、

「セット面は何席つくればいいですか?」

「この物件なら4席入りますか?」

「将来スタッフを増やしたいので、最初から5席くらい作った方がいいですか?」

という相談を受けることがあります。

カット椅子の席数は、店舗デザインだけの問題ではありません。

席数が変われば、必要な店舗面積、家賃、工事費、シャンプー台の台数、スタッフ人数、そして開業後の固定費まで変わります。

だから、単純に「たくさん入る方がいい」と考えるのは危険です。

この記事では、美容室・理容室の開業支援を長年行ってきた経験から、カット椅子の席数を何を基準に決めるべきなのかを解説します。

「一人美容室なら何席必要なのか?」

「将来スタッフを増やすなら、最初から広い店を借りるべきなのか?」

そんな疑問を持っている方は、物件を契約する前にぜひ確認してください。

美容室の席数は「何席入るか」から考えない

美容室の物件を見に行くと、

「この広さなら4席はいけそうですね」

「5席くらい作れるんじゃないですか?」

と言われることがあります。

しかし、ここで最初に確認すべきなのは、

「何席入るか」ではありません。

まず確認するべきなのは、

「この店を何人で、どのように営業する予定なのか?」

ということです。

例えば、開業当初はオーナー一人だけで営業する予定なのに、セット面を5席作ったとしても、その大半は使われません。

カラーやパーマの放置時間を利用して複数のお客様を並行して担当する営業スタイルなら、2席程度を使う場面はあるでしょう。

しかし、一人営業なのに常時3席、4席が空いている状態であれば、そのスペースは本当に必要だったのかを考える必要があります。

美容室の店舗面積そのものについては、

「一人美容室に適した間取りと面積」の記事で、坪数ごとのセット面・シャンプー台の目安を詳しく解説しています。

 

【関連記事】

一人美容室こそ、店舗デザインやおしゃれな内装にこだわるべき!でも、節約も必要!予算はどのくらい?開業事例から対策方法を解説!

 

今回重要なのは、その数字よりも、

自分の営業計画に対して何席必要なのかを先に考えることです。


 

セット面1席を増やすと何が増えるのか

セット面を1席増やすというと、

「カット椅子を1脚追加するだけ」

と考えてしまいがちです。

しかし、実際の美容室設計ではそう簡単ではありません。

カット椅子の周囲には、スタイリストが施術のために動けるスペースが必要です。

隣にもセット面があるなら、お互いの施術を邪魔しないための間隔も必要になります。

さらに、席数が増えれば待合、収納、バックヤードなど、周辺スペースとのバランスも変わります。

結果として、セット面を増やすためには店舗そのものを広くする必要が出てきます。

店舗面積が増えれば、

家賃。

内装工事の床・壁・天井。

照明設備。

空調設備。

電気容量。

清掃や維持管理。

こうした費用にも影響します。

つまり、

「セット面を1席増やす」という判断は、店舗全体の開業費と固定費を増やす可能性がある。

ということです。

椅子1脚の金額だけを見て判断してはいけません。


 

一人美容室なら何席必要なのか

では、一人で美容室を開業する場合、セット面は何席が正解なのでしょうか。

ここで注意してほしいのは、

「一人なら必ず2席」といった決まりはない

ということです。

例えば、完全マンツーマンで、一人のお客様を最初から最後まで担当する美容室。

カラーの放置時間などを利用し、複数のお客様を並行して担当する美容室。

予約枠を長く取り、高単価でゆったり営業する美容室。

同じ一人美容室でも、必要な席数は変わります。

既存Libraryでは、一人美容室の場合、店舗面積とセット面・シャンプー台の組み合わせについて具体的な目安を紹介しています。

ただし、その数字はあくまでも「配置できる可能性」の目安です。

置けることと、経営上必要であることは別です。

ここを混同してはいけません。


 

将来スタッフを増やす計画はどこまで具体的か

「今は一人だけど、将来スタッフを増やしたい」

という理由で広めの物件を希望する方もいます。

この考え方自体が間違っているわけではありません。

むしろ、数年後の経営を見据えて多少の拡張性を持たせることは重要です。

ただし、問題は、

その「将来」が本当に事業計画になっているのか?

ということ。

1年後にスタイリストを1人採用する。

3年後までにスタッフ3人体制にする。

そのために必要な客数と売上をつくる。

ここまで具体的なら、将来使用する席をあらかじめ考えておく意味があります。

一方、

「いつか人を増やしたい」

という程度で、まだ使わない2席のために高い家賃を払い続けるのは別の話です。

例えば、その広さの違いによって家賃が月3万円高くなれば、

年間36万円。

5年間なら180万円です。

スタッフ採用が予定より遅れれば、その期間ずっと使っていないスペースに固定費を払い続けることになります。

実際、開業時には「1年後にはスタッフを増やす」と考えていたものの、実際の採用は数年後になったというケースも珍しくありません。

一人経営を続けるのか、それとも将来スタッフを雇用して事業を拡大するのか。

この違いは店舗規模にも大きく関係します。

 

【関連記事】

美容室の独立開業で「一人経営」は失敗の元?10年後に後悔しないための選択

席数は売上と営業スタイルから逆算する

美容室のセット面数を決めるとき、本来一番先に考えるべきなのは、

「どうやって売上をつくる店なのか」

です。

例えば、

客単価はいくらなのか。

1日何人のお客様を担当するのか。

マンツーマンなのか。

アシスタントを使うのか。

スタッフを何人雇用するのか。

営業時間は何時間なのか。

スタッフ1人当たり何人のお客様を担当する想定なのか。

こうした営業条件から必要な席数を考えます。

順番としては、

営業スタイル
→ 売上計画
→ スタッフ構成
→ 必要なセット面数
→ シャンプー台数
→ 必要な店舗面積

です。

逆ではありません。

最初に20坪の物件を見つけて、

「この広さなら何席入るだろう?」

と考えるのではなく、

自分の営業計画から必要な店の規模を算出し、その条件に合う物件を探します。

以前の記事でも、今働いている美容室の規模感をそのまま独立後の店舗に当てはめてしまう危険について解説しています。

 

【関連記事】

【美容室の物件選び】今の職場の規模で選ぶのは危険?独立開業で失敗しないための「身の丈」と資金計画

 

普段働いている店舗が5席、10席あるからといって、独立後の自分の店にも同じ規模が必要とは限りません。

勤務している店と、自分自身が経営責任を負う店では条件がまったく違うのです。


 

セット面とシャンプー台は別々に考えない

美容室の席数を考えるとき、セット面だけを見てはいけません。

セット面が増えれば、その営業量を支えるシャンプー設備も必要になります。

例えば、セット面を5席作っても、営業スタイルに対してシャンプー台が不足していれば、そこで施術の流れが止まります。

逆に、小規模な美容室なのに過剰なシャンプー設備を入れれば、

給排水設備。

給湯設備。

電気・ガス設備。

店舗面積。

設備購入費。

といった部分が過剰になる可能性があります。

特に給湯設備は、シャンプー台の台数や同時使用の考え方によって設備計画が変わります。

 

【関連記事】

小規模の美容室の給湯器でボイラーは絶対に必要なのか?

 

だから美容室の店舗設計では、

セット面だけを単独で決めてはいけない。

セット面、シャンプー台、スタッフ数、営業動線、設備能力を一つの計画として考える必要があります。


 

「必要十分な店」が開業後の経営を守る

美容室を開業するとき、

「どうせなら広い店にしたい」

「せっかくなら席数も多くしたい」

と思う気持ちは理解できます。

自分の店を持つことは、多くの美容師・理容師にとって大きな目標だからです。

しかし、店舗が完成した瞬間がゴールではありません。

むしろ、その翌日から経営が始まります。

毎月の家賃。

借入金の返済。

スタッフを雇えば人件費。

光熱費。

設備維持費。

修繕費。

これらを払いながら経営を続けていく必要があります。

そこで私が美容室の独立開業で勧めている考え方が、

「必要十分な店」

です。

必要な設備はきちんと揃える。

少し先の経営も見据える。

必要なら多少の拡張性も残す。

しかし、

「いつか使うかもしれない」という曖昧な将来のために、今の固定費を増やしすぎない。

ここが重要です。

物件選びについても、先に物件の条件に自分の計画を合わせるのではなく、事業計画やコンセプトを明確にした上で、それに合う物件を探すことが基本です。

 

【関連記事】

【美容室の独立開業で失敗しない物件選び!】職人目線の危険性と成功のための絶対ルール


 

まとめ|席数より先に経営の形を決める

美容室開業でカット椅子を何席つくるべきか。

答えは、

「一人なら○席」

「10坪なら○席」

という単純な数字だけでは決まりません。

重要なのは、

自分がどんな美容室を経営するのか。

そこから逆算することです。

何人で営業するのか。

どんな施術スタイルなのか。

どのくらいの客単価と客数を想定するのか。

将来スタッフを増やすのか。

必要な売上はいくらなのか。

その売上に対して、家賃・人件費・借入返済を無理なく支払えるのか。

ここまで整理した上で、

必要なセット面数。

シャンプー台数。

店舗面積。

そして物件を決めます。

「この物件に何席入るか」ではなく、「自分の経営には何席必要なのか」。

この順番を間違えないことが、開業後も長く健全に続けられる美容室づくりにつながります。


 

美容室開業の店舗規模・席数を一度整理したい方へ

「一人で開業する予定だが、何坪・何席くらいが適正なのか」

「今検討している物件が、自分の計画には広すぎないか」

「将来スタッフを増やすことまで考えて、何席用意すべきか」

「セット面・シャンプー台・予算のバランスを整理したい」

このような段階で迷っている場合は、物件契約や店舗設計を進める前に一度整理することをおすすめします。

無料相談・開業前の状況を整理する

関連stand.fm

TALK IT EASY #70
【美容室は何席で開業する?】席数を増やすほど経営が楽になるわけじゃない

youtbeでも視聴可能です

関連note

美容室開業|カット椅子何席必要か?

【美容室開業】カット椅子は何席必要?「入る席数」ではなく経営から逆算する

 

著者について

飯島由敬|美容室・理容室開業インストラクター

有限会社ビーエイチ代表。元店舗デザイナーとしての経験を経て、美容室・理容室を中心に独立開業を支援。

店舗を完成させることではなく、開業後も無理なく経営を続けられることを重視し、「10年後も健全に経営できる店づくり」を基準に、物件・資金・設計・工事・経営計画まで総合的にサポートしている。

著者:飯島由敬

自分のお店を持ちたいと
お考えでしたらまずは無料相談

無料相談・お問い合わせ

Copyright © bh inc.corporate All Rights Reserved.