1店舗目より2店舗目の美容室開業が圧倒的に大変な理由と経営者の落とし穴
普段bh飯島は「初めての店舗開業」に関するご相談を受けることが多いのですが、今回は「1店舗目の経営が順調だから、そろそろ2店舗目を出店しよう」と検討している方々に向けたアドバイスです。
実は、実際に2店舗目を立ち上げたオーナーさんたちから「1店舗目の時よりも格段に大変だった」という生の声を聞きます。
店舗ビジネスを拡大する際に陥りやすい最大の落とし穴と、なぜ2店舗目の立ち上げがこれほどまでに困難なのか、その理由を解説します。
「成功体験の罠」と1店舗目との決定的な違い
「一度店舗の立ち上げを経験しているのだから、2店舗目もスムーズにいくだろう」と考えてしまいがちですが、これこそが経営者が陥る落とし穴かもしれません。
飯島の長年のプロデュース経験から言えることとして、2店舗目の立ち上げは1店舗目よりもはるかに難易度が高く、失敗した際のダメージも大きくなるということです。
もちろん、初めての開業(1店舗目)も決して容易ではありません。事業計画書の作成、物件探し、資金調達、内装業者との打ち合わせなど、100項目をも超える“やるべきこと”を適切な順番とタイミングでこなす必要があります。
しかし、1店舗目の開業時は、多くの場合、オープン前1〜2ヶ月間に前職を退職し、「開業準備だけに専念できる時間」を確保できています。準備に専念できる環境があったからこそ、タスクを1つずつ確実に処理し、無事に軌道に乗せることができたのです。
さすがに2店舗目を検討するということは、それなりに経営が軌道に乗っていることが想像できますが、その軌道に乗せるまでの努力を伴う経験を通して「自分も経営者として一人前になった」「おそらく、2店舗目はプロに頼らなくても自分一人でこなせるだろう」という、かすかな自信と慢心を生んでしまう原因となります。
2店舗目が直面する構造的課題:反復不足と時間の枯渇
しかし、2店舗目の立ち上げが難航する理由は、大きく分けて2つあります。
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技術やノウハウの反復不足
例えば、スポーツや武道と同様に、店舗開業のプロセスもたった1回経験しただけで完璧にマスターできるものではありません。数年前にたった1度の出店時の経験で得たノウハウだけでは、決してプロレベルで適切な判断や迅速な対応に精通したというものではありません。 -
「既存店の営業」という膨大な業務負担
また1店舗目と2店舗目の決定的な違いは、「すでに営業中の店舗がある」という点です。仕入れ、接客、スタッフのシフト管理、売上計算、トラブル対応など、日々の経営真っ只中では荷が重過ぎて、キャパシティ的に非常に困難を極めます。現1号展の多忙な日常の中で、物件探し、融資手続き、設計工事の打ち合わせ、採用活動といった重いタスクが上乗せされるため、「圧倒的に時間が足りない」という事態に陥ります。
既存店休業のジレンマと精神的プレッシャー
2店舗目の準備期間を万全に確保するためには、現在営業中の1店舗目の営業時間を絞ったり、休日を増やしたりする工夫が少なからず必要なのです。しかし、オーナーにとってはこれが非常に強い精神的プレッシャーとなります。
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常連客からの追及:「なぜ休むのか」「いつ再開するのか」「自分だけ特別に施術して欲しい」という顧客のリクエストに対する葛藤に見舞われます。
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客離れへの恐怖:営業日数を減らすことで顧客が他店へ流入し、二度と戻ってこないのではないかという切実な不安にも苛まれます。
「準備時間を確保しなければならない」と頭では理解していても、現実には店を休む決断ができず、通常営業を続けながら睡眠時間を削って満身創痍で準備を進めることになるのです。その結果、思考力低下によるケアレスミスやタスクの遅延、大幅な予算オーバーを引き起こす原因となります。特に店舗立ち上げの予算オーバーは、数百万円単位の誤差を作りやすく非常にリスクを伴います。
最悪の結末「2店舗共倒れ」を防ぐために
中には、無理なスケジュールや準備不足のまま2店舗目のオープンを強行すると、新店舗の立ち上げがうまくいかないだけでなく、あまりにも多忙ゆえに、1号店のサービス品質まで低下させてしまいます。
最悪の場合、1店舗目の品質低下、客の離脱、利益減少など、悪循環を増加させ遂には「2店舗とも共倒れ」という事態になりかねません。
1店舗目の成功体験による慢心を捨て、2店舗目特有の過酷さを正しく認識することが重要です。
2店舗目以降であっても、客観的なスケジュール管理やタスクの整理、2店舗分の採算性チェックを行える専門家のサポートを活用することは、リスクヘッジとして非常に有効です。
たくさんの苦労の末に育ててきた大切な既存店を、失速させることなく守りながら安全に事業を拡大させるためにも、適切な準備体制を整えて出店に臨む必要があるのです。
まとめ
以上のように、
2店舗目の美容室開業は、1店舗目の立ち上げ時の経験があるからこそ「慢心」が生じやすく、さらに「既存店の営業」と「新規出店準備」を両立しなければならないという現実に向かい合わなければなりません。
時間的・精神的な余裕を失うと、判断ミスや準備不足を引き起こし、大切な1店舗目まで巻き込んだ「共倒れ」のリスクが高まります。
1店舗目を無事に守りつつ、2店舗目を確実に成功へ導くためには、過信を捨て、正しい手順と第三者の客観的なサポートを取り入れることが大切です。事業拡大を検討されている方は、無理なスケジュールを進めてしまう前に、ぜひbh飯島に一度ご相談ください。
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この内容はnoteでも公開中。内容はほぼ一緒ですが、あらゆる業者向けに若干表現を変えて公開してます。
2026年9月1日配信のPodcast(スタンドエフエム)でも飯島自身がお話してます。
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