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出店物件は、やっぱり1階が有利なの?

特に理美容の開業者さんは、1階のテナントは高いので、2階でも良いのでは?あるいはB1F、中には3階、4階でも…という人もいますね。そう話すどの開業者さんも共通で、店舗の内部の雰囲気や感覚でモノを図っている発言が目立つのです、すなわち自分の作業面、仕事のしやすさ重視という基準が、このような判断をさせていると言えます。この時の感覚とは、時として客側の目線、客の利便性などを完全に忘れていることも少なくないのです。作業面の重要視はもちろん大事ですが、同時に客側の視点も重要。やはりバランス感覚が必要となるのです。

なぜ1階の店舗物件が良いとされるの?2階でも良いじゃん?

開業相談の方々から、よく尋ねられる質問があります

「1階じゃなきゃダメですかね?2階とか地下なら家賃が格段に安くなるので・・・」

確かに家賃が安くなるのは魅力です。

では、

何故美容師さんは、1階以外の物件であっても良い物件だと判断するのでしょうか?

逆に、

何故、世の中の基準として1階が有利だと言われるのでしょうか?

もちろん、私も1階を絶対におすすめしています。

まず、美容師さんは物件そのものの立地環境、周辺からの見え方、人の流通など・・・

これら、店舗を出店する上での非常に重要な要素よりも、

自分の働きやすさ

すなわち、物件の室内側の利便性を重視してしまう習性があるのです。

カット椅子が希望の数分入れられそうか?

様々な作業がしやすそうか?

こうした自分の使いやすさを最も重要な基準としてしまう傾向にあります。

作業面の基準に偏りすぎた物件選びをすると・・・

仮に4階の物件であっても室内の感じが良さそうだから借りちゃった。

マンションの中の1部屋だけど室内は良かったから借りちゃった。

自分側の基準優先での探し方で、1階でなくても好物件だ!と思ってしまうわけです。

よほどのカリスマ美容師であれば、2階であろうが、地下であろうが、お客は必ず探し来てくれるかもしれません。

しかし、一般的な開業者であるなら、なかなかそうは行かないのです。

店側の都合だけではなくお客の目線も意識しよう

これから新しく出会うお客がお店の存在を見つけやすいこと、

内部がなんとなくでも覗けるような環境は大きなアドバンテージとなるのです。

特に外部から店の存在を見つけやすくするという視点では、

店の顔

すなわちファサードの面積を大きく出来ることが最大のメリットなのです。

これは1階部分全体が看板の役割をはたすことになるわけであり格段に大きく使えるということ。

 

逆に、もし2階の物件なら、道路から見上げても窓しか見えなかったりします。

窓の大きさのみの面積では1階よりずっと顔が小さくなることは想像できるでしょう。

 

さらに、地下階に至っては、この重要な店の顔はほとんど外部に見えないということになるわけです。

もちろん、それをあえて狙った計画なら良いのですが。

10メートル離れが場から店の存在が見えるとベスト

将来訪れる客は、最初は必ず店の場所を知らず探しながら来店してくるはずです。
来店時に店の10メートル手前から

「あ、あそこが店だな!」

と認識できることは店側にとっても今後変えることができない大きなメリットなはずです。

店の前を何度も行き来したけど、存在を確認できなかった・・・

こういうことが起こりやすいのが2階や地下の物件が持つデメリットとなります。

施術する自分の作業都合ももちろん大事な判断基準なのですが、

できれば来店する客の視点を優先させた基準で物件探しにのぞんでほしいのです。

 

 

 

著者:飯島由敬

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