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美容師さんが開業時に旧職場を早く辞めてしまう問題

開業に向け旧職場を辞める時期による明暗

美容室開業でまだ物件が見つかってないのに事前にお店を辞めてしまう方をよく見かけます。
なぜそうしたのかと訪ねると、

「本気で物件探すため、また、自らに気合を入れるためにもそうした。」

これは良くありません。なぜならば

物件を決めてからお店がオープンするまでには最低でも3ヶ月程度の期間が必要となるからです。
物件が決まらなければ資金調達の融資を受けることができません。

融資では不動産取得費用の計算書、店舗工事見積、備品見積、運転資金など、すべての予算配分と見積書式を融資機関指定の書式と一緒に提出する必要があるのです。

 

それらが提出され、後日面接をしてから審査されます。融資決定まで想像以上に時間を要するのです。

物件が決まった段階から、融資が決定されるまでには最低でも1ヶ月程度の時間がかかってしまうわけです。
重要ポイントとして、融資が確定しない限り工事着工はできないと捉えておくべきなのです。

もし融資決定前に工事着工した場合、最悪の場合開業そのものが実行不可能になることもありえます。

融資が失敗してしまった段階で、もし途中まで工事を進めてしまっていた場合、途中とはいえ工事費は必ず請求されます。

しかもそれは、非常に高額な費用となります。

 

開業実現できないまま失敗という事例はまさしくこれなのです。

鉄則として、融資決定後でなければ工事を始めてはなりません。

 

融資の手続きだけでも時間がかかるものですが、さらに融資確定後から工事全般までを考えると、

物件決定~融資申請~面接~審査~工事~開店準備期間は最低3ヶ月の期間が必要なります。

したがって物件の決定より先に退職するのは絶対に禁物なのです。

早まった退職をするとすべてにおいて冷静な行動ができなくなる

退職してから物件探しをするとなると、実際にお店の運営がスタートできるまで3ヶ月強。

もしも、なかなか好物件が見つからず仮に7~8ヶ月の期間になってしまったとしたら?

 

退職から開業までの期間が空けば開くほど、

給与相当の収入源が無くなり、結果的に高額な予算流出に繋がるのです。

 

早まって、先に退職した人は、
「自分の計画に適合する物件を遂に見つけ出した!」という基準ではなく、
「もう、この物件でいいや」という妥協の物件探しになるものです。

意気込みだけでの早期退職は重大問題なのです。

退職からオープンまでの期間の生活費も、開業の予算組の一部であるということを忘れずに取り組みましょう。

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著者:飯島由敬

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