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旧職場の近所に美容室出店はどうか?

旧職場の近くでの出店は揉め事は避けられない?

美容師さんが独立開業の際、今の顧客をそのまま引き継ぎたいために、

現職場である美容室の近所に出店したい。

しかし、お世話になっている現サロンのオーナーさんが快くそれを承諾してくれるか?
これは非常に悩ましいことですよね。

 

この希望をオーナーに話したところ
「もちろんいいよ!頑張りなさい。顧客もそのまま引き継いでも構わないから」

こう言ってくれていたはずなのに、結果的には大変モメてしまった。

この実例はとても多いのものです。

 

きちんと事前に話していたし、OKしてくれていたのに何故?

現職場のオーナーさんのありがたい言葉は、アテにしてはならないということです。

 

実際にその地で必死に運営しているオーナーさんの本音はやはり穏やかではないのは当然のことです。

自分が開業して何年も運営を積んできた時点の心模様を想像してみれば明白なはずです。

一生懸命、手塩にかけて育ててきたスタッフが突然退社し、近所にお店を出す。

長年の関わりから最初は快い返事をしたものの、それはやはり脅威でしかありません。

 

旧職場からの離脱は恋人との別れ話のようなもの

この心理は、恋人同士の別れ話に似ています。

例えば、別れを切り出した彼女の第一声に対し、

最初は「辛いけど、君の為になるなら・・・」と

カッコつけた発言をする。

しかし、いざ別れの瞬間が来たら、抑えられない感情が湧き上がるものです。

しまいには、罵倒したり、泣きわめいたり・・・

オーナーさんの本音もそんなところなのです。

 

ましてや、近隣に出店となれば自店の他の客までもが、そちらに流れてしまうという恐怖も加わります。

どんなに現職場のオーナーと良い関係を築いていたとしても、

開業をきっかけに断絶ということもよくある話なのです。

 

開業の難関として、ただ退職するだけでも揉める傾向にあるのに、近所で競合店として出店するというのは、やはり穏やかな話にはなりません。

 

新たな地でイチからスタートするという覚悟も重要

近所で出店し、今までのお客さまをそのまま引き継ぎたいという気持ちはよくわかります。

しかし、仮に今までのお客さまを引き継げなくとも、

新たな地で1から新規客を獲得していく覚悟でのぞむことも重要な判断となります。

先々、常に近所に旧職場オーナーの目が光っているという状況は、精神衛生上も良くありません。

 

なにより、1からの顧客獲得の為に様々な工夫や宣伝方針を開業時から本気で考えることは、

将来の長い運営に非常に意味あることになります。

過去の事例でも、こうした問題がきっかけでずっと神経をすり減らしながら運営をしているお店もありますが、

常にビクビクした状況から脱せず悩んでいたりします。

お客さまは常に前向きで素敵な美容師さんのところに集まるものです。

テンションが陰っていると、その大事なお客さまも離脱してしまう危険性があるということです。

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著者:飯島由敬

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