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161212・美容室の運営にレジスターは絶対に必要アイテムなのか?

美容室開業する際にほとんどの開業者さんはレジスターの購入を検討することと思います。
しかしレジスターは、必ず買う必要があるアイテムでしょうか?
レジスターの役割や種類、一日の来店客数や取扱商品などの条件をよく考えて、レジスターのニーズを冷静に判断してみましょう。

レジスターは何のために必要なのでしょうか?

レジスターの役目・機能に関して、一度整理してみましょう。

  • キャッシュドロア

    紙幣や硬貨を分けて収納する仕切りがついた引き出しを「キャッシュドロア」と呼びます。
    キャッシュドロアと一体化したレジがいまだに多いですが、昨今は多様化が進んでいます。ドロアをPCやタブレット、プリンターなどと接続して使えるタイプの普及が目立っています。

  • 売上集計

    現在のレジスターは、集計機能を持つタイプが主流です。この機能があれば日々の売上集計の作業に時間を取られません。
    また、支払いの履歴が正確に残ります。このため、どのお客様から何円いただいたのか、お釣りを何円お返ししたのか、あとから確認することも簡単です。
    そして、集計機能が優れていると助かるのが在庫管理の作業です。美容室ではさまざまな物販品を取り扱いますが、各商品の売上を正確にチェックできます。よく売れる商品の補充は、手早く終わるに越したことはありません。

  • レシート・領収書発行

    レシートプリンターは、ドロアと並んでレジスターの主要な周辺機器です。これがあれば、支払のたびにレシートを自動的に発行でき、領収書もボタン一つで簡単に発行可能です。

  • 顧客管理システムとの連携

    レジに顧客管理システムが搭載されていたり、連携できるタイプですと、お客様の情報を正確に記録・管理できます。よく来店してくださるお客様の共通点、たとえば年代や性別を調べることも簡単ですし、どのサービスが人気なのか確かめることも可能です。美容室の開業で成功するには、常に顧客の傾向を正確に分析し、戦略を練っていくことが大切です。

以上のよう様々な機能がレジスターにはあり、どの機能も便利で、日々の業務も簡素化され、さまざまな分析も行えるなどかなり便利でしょう。

最新のPOSレジ

従来型のキャッシュレジスターを使っている美容室も多いですが、最新のIT機能を備えたPOSレジも数多く登場しています。

POSレジのメリットとは?

POSレジではクラウド上にデータを保存するため、売上データなどの管理が一段と便利になります。パソコンにソフトを入れて使うタイプや、iPadのようなタブレット端末に「レジ機能搭載のアプリをインストールして使う」という製品もあります。
便利なPOSレジですが、導入コストが高くついてしまう可能性があります。それに、多機能製品を買っても「じゅうぶんに使いこなせなかった」」という声もよく聞きます。

果たして、この高性能なPOSレジなどは、どの美容室の開業においても絶対に必要なアイテムなのでしょうか?規模感なども踏まえて、機能性などを見直してみましょう。

ご自分の店にふさわしいレジスターを選びましょう

レジスター選びのポイントは、予算をはじめ、ご自分の開業条件に合わせて最適な製品を選ぶことです。

来店人数によって、望ましいレジは変わります
レジの選択で大事なことは、店舗の規模でしょう。
たとえば、大規模な店舗で開業する場合は、来店人数も取り扱う商品の在庫数も数多く、多機能を備えたPOSレジなどを導入する必要性も出てきます。
しかし敷地面積が20坪に満たないような小規模な店舗で開業するのであれば、毎日の来客数も、管理すべき物販品の種類や分量もそれほど多くないはずです。PCなどの、安価なソフトでもじゅうぶんに管理可能です。

レジの機能をよく見て、何ができて何ができないのか確認し、その上で、弱点をカバーする方法を考える必要があります。

高性能レジスターを使わない場合の対処方法

高性能なレジスターを設置しない場合に、日々の業務についてどのような対処方法があるか、いくつか事例をご紹介いたします。

領収書を要求された場合はどうすれば?

領収書は自動で出さなくても、手書きで作成してお渡しできます。
実は手書きの領収書は、高額のレジを導入できる商業施設であっても意外と発行しています。由緒正しい温泉旅館などでは、美しく書かれた領収書を専用の封筒に入れてお客様に手渡しすることが今もごく普通に行われています。

美容室でも、極上の時間を過ごしていただいたお客様には、このように対応をしたらおそらく喜ばれることでしょう。

クレジットカード決済についてはどうすれば?

キャッシュレス化が進められている時代のため、クレジットカード決済にはできれば開業当初から対応しておきたいところです。
詳しくは:美容室運営でクレジットカード決済が可能かどうかは重要か? 
最近では、タブレット端末やスマートフォンでもクレジットカード決済を可能にするアプリがあり、小型のクレジットカードリーダーなどを購入するだけで即座に対応できます。

まとめ

レジスターにはさまざまな機能を搭載したPOSレジなど数多くあります。売上管理や商品管理、顧客管理など1個でまとまると非常に便利ですが、「そこまでの利便性が必須なのか?」そこがポイントになります。

お金を管理するキャッシュドロアの必要性は高いですが、在庫や売上管理はパソコンやタブレットに低価格のソフト・アプリを入れるだけでも対応できます。領収書やクレジットカード決済に関しても、レジがなくてもいくらでも方法があります。想定来店客数や取扱商品数などを踏まえて、レジスターの購入の必要性に関して考えてみましょう。

著者:飯島由敬

ヘアサロン開業アカデミー代表
美容室開業プロデューサー

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