経営していると時折出会う「一旦流れがせき止められる現象」〜名古屋美容室Flamingo Flare開業後8回目コンサル
【プロデュース進行中計画】今回のセッションでは飯島、柴田さん共通で感じる現象が話題になりました。それは新たな展開を視野に入れ準備段階に入ると、何故か通常業務の勢いが何かのチカラによりせき止められる出来事に直面すること。なんとも不思議な話ですが、飯島も過去に何度も経験しています。〜愛知・円頓時商店街美容室フラミンゴフレア、開業後8回目のコンサルセッション。
愛知の美容室FlamingoFlareは、現在開業から7ヶ月経過しました。
売上推移は、大きくアップさせることはないものの、1月の売上よりはわずかに盛り返した結果を聞かせてもらいました。
ただ、これはFlamingoFlareに限らず、おそらく全国区レベルで見舞われている蔓延防止措置の影響も少なからずあるようですね。
とはいえ、世の中にはコロナや不穏な世界情勢に関係なく、非常に順調な運営をしている店舗や企業もあるものです。そこには何らかの法則というか、原因めいたものが存在するのでしょうかね?
今回のオーナー柴田昭子さんとのセッションはそんな話題が会話の大半でした。正確には飯島はコンサル側で、柴田さんがコンサルを受ける側ではあるのですが、ふとセッション内容を振り返ってみると、もはや経営者同士の情報交換の様相だったなと思います。
柴田さんはまだ開業初年度なので、直面することがすべて初めてのことばかりで戸惑いは尽きません、それこそ、それはあたりまえの現象です。
一方飯島ですが、1995年~2000年までの5年間が店舗設計事務所の経営から現在のbhに分社してから2000~2023年です。通算にするともう28年の会社経営を経験してきたことになります。
なのに、何年経営していても、一寸先は見えないもの。
というか、常に先が読めていたことなど一度もなかったわけです。
ただ、28年もやっていて言えることは、目に見えないリズムと言うか、法則的なモノは、何かしらあるような気がする。こんな話をアドバイス混じりにさせていただきました。
もともとバブル崩壊後に独立開業した飯島でしたから、そもそも底辺からのスタートは想定内での船出だったといえます。したがって、開業直後の混乱はそれほどではなかった記憶があります。
たとえば設計事務所時代を振り返ってみてヒヤっとさせられた出来事の一つに、パソコンやインターネットの普及の時が思えば最初に直面した逆境だったかもしれません。
それまでは、大きな手描き用の図面板デスク(ドラフターといいます)に向かって、何日も徹夜しながらひたすら図面を描き続けるような日々だったのに、CADなるものが普及し始めた頃から、図面板をたたんで仕舞いこむまでの時間はあまりにも短かった気がします。このCADの普及に伴い、どんなに些細な図面修正であっても我々に依頼があり、その都度、作業費をもらえていたのですが、修正程度であればクライアント先の担当者でも容易にこなせるようになり、やがて作図作業の仕事依頼はどんどん減っていくことになりました。
その頃でしょうか、飯島の経営する設計事務所は設立3年目から、一気に経営難に陥り始めたのです。そこにさらなる勢いをかけたのが、バブル崩壊数年後の様々な影響でした。飯島をあてにして仕事を精力的に回してくれていたクライアント先の担当者が急遽リストラに遭ったり、病死したりなど・・・
そう、経営には将来の確実性など存在しないんです。いつ何時状況が変化するかわからない中で進んでいるのが経営というものなんです。
インターネット、PCの普及の他にも、さすがに長き28年間、時代の流れに何度も翻弄されてきたものでした。9.11、リーマンショック、3.11など、ご多分に漏れずbhも経営存続の危機は何度もありました。
今回、柴田さんとのセッションの中で、飯島が振り返る昔話を含めて色々話しましたが、経営のスタイルチェンジ、方向変換が起こる一歩手前には、どういうわけか、一旦仕事の波がせき止められるような気がする・・・
という法則的な何かがあるのでは?という話が出ました。これは柴田さんからの発言で始まった会話でしたが、飯島の長年の経営経験を振り返ると、これ、まさに、そう思える場面が何度もあったという話になったのです。
それこそ、前身会社から現在のbhに分社する時も確かにそうでした。
このまま設計事務所のまま進んでいくべきではない!もっと重要な役割があるだろ!
こんな見えない神の声のようなアドバイスがあったのかもしれない、と今更思えるわけです。当時あのまま設計の仕事が途切れず巡っていたら、おそらく飯島は今、現在のような開業の専門家にはなっていなかったはずです。間違いなく、今も店舗設計をやっていたはずなのです。
進むべき方向を自分自身の判断以外のところで、見えないチカラが働いて、誘導される?
みたいな不思議な経験とも思える出来事だった気がします。
多くの企業家、経営の先生の著書を読んでいると、これと同じようなこと本当によく書かれていますよね。自分の意思とは別次元のところで「必然」のような出来事が起こる。意図していなかった方向に流される。そして後で気づく。
「なるほど、ココに辿り着くためだったのか・・・」
飯島のbh分社は、まさしくコレでした。
自分の意志で目的地に泳ぎ着いたというより、漂流したというのがふさわしい表現です。
その後、コレに似たような小さな波は幾度もあったものでした。どの波も、一旦、日々の業務をせき止められるかのようなチカラが加わります。去来するのは、まずは混乱、その混乱から抜け出す術を追求し、様々な創意工夫を余儀なくされます。
やがて、進んだ先でヒラメクわけです。こういうことか!って。
しかし、せき止められている渦中は本当に辛いものです。ホント、どうしたら良いのか、まさに崩壊しそうな感覚に陥りますね。しかし、結果的に振り返ると全ては『必要・必然・ベスト』だったと思える出来事だったと、自分自身で腑に落ちる瞬間が必ず来ます。
これは実際に何度も経験してきたことなのですから。
柴田さんに限らず、開業初年度に船出した開業オーナーさんは、その第一歩目のような「混乱」
いや、あえてこちらの表現を使いましょう『必要・必然・ベスト』に直面し始めていきます。
コロナだろうが、世の中の情勢だろうが関係なく、コレが巡ったことにより、必ず新たなナニカを手に入れることになるはずです。言うほど簡単ではないのは飯島も、今だに思っていることですが、
「混乱」=『必要・必然・ベスト』
いわば、「脱皮」なのでしょうね。
経営はこの脱皮的な出来事を何度も経験していくものだと思います。
28年経とうが、これは今だに訪れますね。
まさにコロナもソレでしょう。
この混乱の中、潰れない店や、影響を受けずに上手くやっている企業があるのは何故か?
もしかしたら、何も工夫なしにそこにいるのではなく、「混乱」をきっかけにして、実際には上手に方向転換を見出したり、新たな活路を開いたりして、結果、上手くやれているのかもしれません。
今回の柴田さんとのセッションは、コンサル生さんへのアドバイスというより、経営者同士の会話として、「お互いに、そう考えながら、進んでいきましょうね」という励まし合いのような時間でした。
飯島も非常に刺激を受けたセッション、あらためて気づきのきっかけをいただきました。
柴田さんいつもありがとうございます。
◯2/9開業後7回目のセッションの記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/220209-flamingo-flare-consulting-7/
◯1/6開業後6回目のセッションの記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/220106-flamingo-flare-consulting-6/
◯12/7開業後5回目のセッションの記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/211207-flamingo-flare-consulting-5/
◯12/2開業後半年、店舗保守点検立ち会いのため愛知出張時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/211202-flamingo-flare-produce-6months/
◯11/10開業後4回目のセッションの記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/211110-flamingo-flare-consulting-4/
◯9/28開業後3回目のセッションの記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210928-flamingo-flare-consulting-3/
◯8/24開業後2回めのセッションの記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210824-flamingo-flare-consulting-2/
◯7/8開業後1回目のセッションの記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210708-flamingo-flare-consulting-1/