ずっとハイペースのまま走り続ける経営は危険!パワーバランスを見つけることは経営者の課題!〜土呂美容室 malun 開業後7回目のセッション
【開業後のプロデュース対応】今年2/13開業から7ヶ月目となりました土呂の美容室 hair + malun(ヘア・プラス・マルン)7回目のセッション。勝負をかけて臨んだ9月でしたが、経営の渦中にありがちな様々な状況の影響でやや体調が優れなかったこともあり目標は達することができず。少なからず不安があるとのことですが、それでも運営は好調な成績なのです。
先月、先々月の当コラムにて実況中継のごとくお知らせしている土呂の美容室hair + malunの開業オーナー鈴木信行さんと亜希さんご夫婦の経営奮闘記です。
2/13の開業より早くも半年を超え、約7ヶ月が経過しました。
開業走り出しの初期から売上面では非常に順調な結果を出しているけれど、初めての経営に色々と戸惑いながらも、まず誰もが混乱を抱く開業当初の心労と向かい合いながらも、着実に経営者1年生を経験中であることが伺えます。
しかも、今年2021年はコロナ絶頂期の年。さらに、最も感染者や重症者が多いといわれた7〜8月明けの9月でした。
前回8/18の記事でも扱いましたが、malunの7月は想像以上に好調な運営状況と、毎月飯島と共有している目標売上額を裕に上回る結果だったこともあり、やや自身の健康面ではオーバーワーク気味だったことを感じたという鈴木さんでした。8月は2人のお子様のためにもやや休息を増やし、体調を整える方に重きを置き、普段の頑張るバージョンは少し抑え気味にしようという目標を立てていました。
この息抜きモードに、もちろん飯島も賛成し8月は7月より売り上げが下がることを前提とした目標をお互いに立てていました。そんな8月の日々を送り、明けの9月です。
鈴木さんは9月は少しボリュームを上げ、やや勝負をかけ、現時点で最高売り上げを記録した7月の売上額を上回れるように!と、気合を入れつつ目標を宣言してました。
飯島も、さぞ本日のセッションでは、その宣言どおりに結果を出しているだろうと思っていました。しかし残念ながら目標成就はならず、目標額より10万円足らずの結果でした。(まぁ、これでも素晴らしい結果なのですよ!)
さて、鈴木さんが自ら想定していた売上結果に達しなかった理由は何か?自分で思い当たる節はありますか?と尋ねました。
すると、鈴木さんはこの理由をしっかり理解しておりました。
聞けば鈴木さん自身の7月以降から続く疲れがまだ万全な状況に戻せていなかったことと、9月はお子様の発熱(コロナではありません)により奥様の出番が制限されて予定より予約枠を多く取れなかったことが大きく関与したとのことでした。
まず、こうして質問を投げかけた際、即理由が答えられることは非常に大切です!
コンサルティングをしていると、なぜこのような結果になったのか?
この理由が開業者自身で、皆目わからないというのは、ちょっと問題なのです。
あるいは、せめて皆目わからないまでも、おそらくこういった事情によるものだと思う・・・これぐらいの想像はついてほしいのです。
ほんと、経営が始まったらこれ重要!
さて、話を戻しますが、結果を聞いて、飯島は
「あ、なるほどね。それは仕方がないことですね。OK、OK、次回取り戻せば良いです!」と言ったのですが・・・
当事者の鈴木さんはそういうわけにはいかない様子でした。
正直なところ、若干心が穏やかではないようにお見受けしました。
おそらく鈴木さんに去来しているものは
悔しさ、やるせなさ、不甲斐なさ・・・
自身で宣言した目標を達せていない結果に対する悔しさ。
どうにもできない、仕方ない家庭の事情ゆえのやるせなさ。
そんな逆境に対し采配を振るえなかった不甲斐なさ。
すなわち、自分自身に対して連打するNGモードを感じました。
仕事人として、経営者として、親として、男として、
う〜ん、確かに、この心境は理解できますが。
しかしです。とにかくこの、美学というか、こだわりは、早い段階で捨てなければなりません。
美容師としてのし上がってきた今までは、この気質が鈴木さんを経営者として独立させるまでの人に育てたことは間違いありません。
それ自体は本当に素晴らしいことなのですが。
しかし、この負けん気、根性の部類の気質こそが「諸刃の剣」なわけです。
飯島は折に触れ幾度となく開業者さんに投げかけるメッセージなのです。
経営は始まったら、とにかくゴールなしで永遠に続くマラソンです。
ずっとハイペース、休みなしで走り続けることは、初期の段階からさっさと辞めちゃって良いんです。
疲れたら途中で歩いても全然OKなんです。
駅伝の大学生がゴールして倒れ込んで、メンバーたちに運ばれるようなマラソンでは経営は絶対にうまくいきません。
10年経っても、20年経っても同じペースで走り続けていることが最も重要なんです。
長い運営、おそらく開業7ヶ月目の今は、フルマラソンで例えるなら、まだ1km程度しか走っていないのと同じこと。全力疾走する必要はないのです。
とまぁ、またまた変な例えをしてしまいましたが・・・
当然のことながらスタートしたばかりの開業オーナーさんは、このペース配分の仕方なんてわかるはずもありません。
だから飯島は、「もっとペース落としなさい、無理しすぎると後が続かなくなってしまいます!」と声がけするわけです。
まさに24時間TVで出てくるあのマラソンコーチの伴走が必要なのです。
さて、今回の9月の結果を見て、飯島は至ってOKを出しましたが、一方、本日はテンションがやや落ち気味の鈴木さんがいました。
それなら、10月に挽回すべく目標を再構築しましょう、という議題を振っても、もはや自身の体調が万全でないこともあり、普段よりやや臆病風に吹かれていたように見えました。
テンションを上げるべく、しばらく問答しましたが、飯島が投げかけた10月の売上目標の達成に関し「ちょっと難しい、おそらく無理だと思います」との返答。
わずかながら、途中から水掛論に展開してしまいました。
OK!それでは鈴木さんが思う目標額のままでいいでしょう。
無理せず、10月も引き続き、体調管理に重点を置いて、売上のさらなるアップは先送りとしましょう。ということになりました。
実はこの飯島が最初に投げかけた10月の目標額、当然ややハードル高めの設定です。
しかしながら、今この時点のテンションの鈴木さんはNOということで、お互いに話し合い、その目標額の9割程度に再設定しました。
でもね・・・実は飯島は最初の目標額を鈴木さんは達成させてしまう気がしているのです。
これに関しては、良いか、悪いかは別として・・・
前述した、悔しさとか負けん気がZOOM越しの画面の中の鈴木さんからメラメラ出ていることを本日のセッションで思いっきり感じていたからです。
この自身の心やテンションのコントロール、調節が若き新人経営者の課題とも言えますが、こうした要素は経営者にとって不要なわけではないことを付け加えておきます。
この要素も含めて場面によって上手に使い分けられるようになると最強とも言える武器にもなりうると思います。
要するにパワーバランスを自分で見つけ出すことも経営なのだと思います。
これは一筋縄で身につくものではありません。
長きにわたる運営の日々で、経験として身につけていくものなのだと思います。
どうであれ、こうした自分自身の仕事に対する向かい合い方に気づいていくことは非常に大切であり、素晴らしいことだと思います。
経営者1年生の鈴木信行さん、総じて頼もしい限りです。
さて、実際の10月の売上結果はどうなることか、次回のセッションの記事を楽しみにしていてください。
◯8/18開業後6回目のセッションの記事
http://bh-inc-cojp.check-xserver.jp/news/210818-hair-plus-malun-6/
◯7/5開業後5回目のセッションの記事
http://bh-inc-cojp.check-xserver.jp/news/210705-hair-plus-malun-consulting-5/
◯6/7開業後4回目のセッションの記事
https://www.b—h.com/news/210607-hair-plus-malun-consulting-4/
◯5/10開業後3回目のセッションの記事
https://www.b—h.com/news/210510-hair-plus-malun-consulting-3/
◯4/5開業後2回めのセッションの記事
https://www.b—h.com/news/210405-hair-plus-malun-consulting-2/
◯3/6開業後1回目のセッションの記事
https://www.b—h.com/news/210309-hair-plus-malun-consulting/
<hair + malunの作品ページはこちら>
<オーナー鈴木信行さん、亜希さんご夫婦の開業時のインタビューはこちら>
※当コラムやブログでは、コンサル中またはプロデュース中のすべての計画をご紹介しているわけではありません。あくまでも投稿の許可を頂いた開業オーナーさんのみ記事としてご紹介させていただいております。
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