コンサルは必ずしも売上アップのアドバイスばかりではない！〜土呂美容室 malun 開業後6回目のセッション

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2021年08月18日

コンサルは必ずしも売上アップのアドバイスばかりではない！〜土呂美容室 malun　開業後6回目のセッション

進行中開業計画

【開業後のプロデュース対応】2/13開業、土呂の美容室　hair + malun（ヘア・プラス・マルン）開業から半年時点、6回目のセッション。コンサルティングは常に売上アップのアドバイスばかりではなく、時として、次月は売上減を目指しなさい！という場合もあるというお話です。

開業から半年が経ちましたね。前回5ヶ月目のセッション時にオーナー鈴木信行さんご夫婦と立てた7月の売上目標はやや頑張るバージョンで設定しておりました。

今回、まずはその結果を聞かせていただきました。まぁ先月立てた目標額まではおよばず、という結果ではありましたが、実際、ほんのわずか足りずという程度の好成績でした。

毎回、飯島が共有する目標設定は常に、やや高めの設定であるという話は、他のコラムでも何度か触れていますね。目標設定は本当に、微妙に高めの設定をすることがコツなのです。「できるかな？どうかなぁ？でももしかするといけるかも！」というところが、ちゃっかり成功につながる確率を上げるのです。

2/13にMalun開業後、毎月すでに5回目のセッションを毎月行ってきたわけですが、3月、4月、5月、6月、7月すべての売上目標は、常にいつもやや高めの設定。

これは経営の当事者であるオーナー鈴木信行さんの目標設定を毎回先に聞き取ります。その目標に毎回飯島は「ではその目標に5万円プラスして○○○万円で行きましょう」こんな感じで毎月の目標設定をしてきました。

もちろん、malunの結果は常に目標設定したとおり、すべて右肩上がり！？

実際は、そうはうまくはいかない、というのが世の常です。もちろん、目標額より下だったこともありました。

そこで、毎月々のスパンではなく、3ヶ月スパン、あるいは半年スパンでちょっと俯瞰的に振り返ることをしています。

たとえば、5月の段階で鈴木さんが描いていた7月の目標額から実際は30万円も多い結果を出せていますよ。とか・・・開業直前の2月初旬には、3月の売上は○○万円に達していれば御の字ですよ。とか・・・

今までお互いに交わしてきた会話を鈴木さん自身が細かく思い出していくと「あ〜、確かに飯島さん、そんなこと言ってましたね・・・」といった具合の会話が交わされるんです。

鈴木さんにとって、スタート時には到底無理だと思えていた売上額を、実際の結果はそれを軽く超えていたり。逆に4月はそこそこ売り上げ上げられるだろう、と思っていたものの、思いのほか伸びなかったという結果だったりもします。

目標というのはあくまでも目標であり、結果はそうそう想像通りに行くわけではありません。

だけど、3ヶ月スパン、半年スパンで振り返り分析をすれば、確実に売り上げが上がっている。

ともすれば、半年前の鈴木さんの基準ではとても想像できなかった結果に鈴木さん自身が驚くわけです。

飯島のプロデュースでは、開業前に得ていた報酬（給与）を基準値とし、開業半年時点でその報酬額を2倍にすることを目標基準にしています。ですが、実際の経営になれば、その2倍という目標どおりの結果を出すまでは、各オーナーごとにそれぞれ速度が異なります。

中には初月から爆発的に売り上げてそれを達成してしまうオーナーもいれば、ゆっくりと売上を上げていき開業8ヶ月頃に達成する人、開業1年後にやっとそれを達成するオーナーももちろんいます。中には、ある月から一気に跳ね上がる事例もあります。今風に言うと突然バズるってという事例ですね。

ただ言えることは、この2倍達成目標に何年もかかってしまったという事例は一つもないということです。必ず、遅くとも1年半の間にはすべてのオーナーが達成してきました。

とにかく全オーナー共通に目標設定し、開業後6ヶ月時点で報酬2倍目標をクリアを目指して飯島と共に戦略を構築していくわけです。

さて、実際の結果ですが、malunの場合はどうだったかというと、開業直後3月の段階ですでに鈴木さんの過去の報酬の1.7倍を達成していました。まぎれもなく最初から順調な走りだったということです。

その後、4月〜6月の3ヶ月間ほぼ横ばいでキープ、そして迎えた7月は実に2.25倍に達しました。

この時点でオーナー鈴木信行さん自身の口からこのような発言が聞けました。

「飯島さんと去年の開業前に公的融資に提出する3年間の収支計画表を数日前にあらためて見たのですが、作成当時、飯島さんのアドバイスをもとに数字を記入していた時は、正直、こんなに売上られるわけないよなぁ・・・飯島さんさすがに盛りすぎだろう・・・って思っていたんです。でも、今あらためて結果を見てみると、あの時立てた目標額すべて超えているんですよね・・・それ見てちょっとハッとさせられました」

そうなんです！目標は常にちょっと高めに設定、それが基本です。

ただし高すぎる目標はダメ、余裕でクリアしそうな目標もダメ。

前述したように

「やれるかなぁ、どうだろう、でも、ひょっとしたらいけるかもしれない」

ドキドキ＆ワクワクが同居するあたりが、絶好の目標設定といえます。

さてさて、オーナー鈴木さんですが経営状況すなわち売上目標の達成率ばかり取り沙汰していますが、malunに関してはたまたま、走り出しから順調な売上をあげることができていますが、実はその裏では、まだ走る車のスピードを上手にコントロールできないかの如く、さまざまな出来事で心を揺らしたり、若干体調を崩しかけたりと、鈴木さん自身、程よいバランスがなかなか掴めず、戸惑いの連続だったことを付け加えておきます。

経営とは、単純に売上げが良ければ万事OKというものではないのです。売上が上がれば身体にも心にもその分、負担かかかるのです。無理をすればすぐに壊れてしまいますし、逆に恐る恐るアクセルを踏んでいても結果が得られない。

身も心も含めすべての「丁度良いところ」を見つけ出す運営経験が、開業後の1年間には初心者オーナーのカリキュラムとして課せられます。

オーナー鈴木信行さん、亜希さんご夫婦は、まさにその1年間の半分の時点まで進んできたわけですね。

「さすがに飛ばし過ぎたかな？」という実感を持っているお二人に対し、前回のセッションでも触れていましたが8月は2人のお子様のためにも、通常より休日を多くし、休息とメンテナンスに重きを置く目標としました。

したがって売上は7月より下がって全然OK。

むしろ「7月の売上を決して落とさないようにする」といったこだわりは一切捨てるように飯島はアドバイスしました。

簡単に言っているようでも、このアドバイスがなかったら、きっとお二人は8月も休息や家族の時間を返上し、無理して売り上げを落とさないように奮闘してしまったことでしょう。

これって、車でいうところのオーバーヒートと同じです。レース開始直後の今のエンジンの焼付きなど起こそうものなら、この車は壊れリタイアを余儀なくされます。

運営というのはもちろん頑張るべきことですが、身体の悲鳴が聞こえなくなるようではダメなのです。

ということで鈴木さんに関しては7月の実売上と比較し8月の売上目標は30万円減で良い！その分、身体を休めて9月に再び仕切り直ししましょう！というなんとも前月より売上減を目指す目標設定をしたのです。

ということで8月のセッション、色々お互いのスケジュールの都合により8月初旬ではなく、お盆休みをすぎた本日になってしまいましたが、色々報告を聞けば飯島のアドバイス通り、無理なく緩やかな運営サイクルで、いたって予定通りの途中経過を聞かせてもらいました。ほんと、それを聞いて「よしよし」と思うわけです。

コンサルは売上アップのためのみではないということ。