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ヘアサロン開業の際、出店物件に存在するエアコンの問題

美容室や理容室を開業の為の物件を決める際、その物件にエアコンが有るか、無いか、これによって自身の店舗工事費が安くなるか高くなるかを左右すると思いませんか?エアコンが付いている物件の方が断然有利である。そう思ってしまいますよね?しかし、これ決して一概には言えないところなのです。単純にエアコンの有る無しだけではなく、もう少しだけ知識を深めて、自身が物件を探す際のチェックポイントにしましょう。場合によっては最悪は100万円単位の出費を左右する要素にもなり得ますから。(画:飯島由敬)

物件のエアコン事情によっては高額出費に繋がる

美容室出店候補物件探しの基準は非常に重要です。

選んだ物件(建物)の区画内に備わっている設備状況が著しく不足している場合、

店舗工事費を高額に引き上げてしまうことになります。

電気容量、ガス、給排水、水道、トイレの有無、エアコンの有無など、選んだ物件に、これらの設備が、

“美容室として必要最低限の基準を兼ね備えているか”こが重要です。

 

今回はその中のひとつ「エアコン」についてお話していきます。

物件探しをしていて好条件だと思えた物件には、当然エアコンが備わっている物件もあれば、無い物件もありますよね。

業務用エアコンがあるかないかによっては、場合によって

工事費が50~200万前後の違いとなってしまうこともあります。

(画:飯島由敬)

エアコンに関しては付帯物か残置物かを確認するべき

物件にエアコンが付いているとしても、

建物側の設備として用意されているものなのか?・・・建物の付帯物(大家さんの持ち物)

それとも前の入居者が置いていったものなのか?・・・旧店の残置物(前入居者の持ち物)

もちろん、エアコン設備が一切無いという物件もあります。

さて、これらの状況によって入居予定の自分が工事費として使う予算を大きく揺るがす危険性を持っています。

物件選びをする上でエアコンがあればラッキー

と思えますが、その付いているエアコンが付帯物ではなく、

もしも旧店の残置物だった場合は注意すべきです。

残置物だと何が問題なのか?

そもそも付帯物であれば、開業後に故障したとしても大家さんの費用持ちで修理、修繕をしてくれることになります。ですが、もしも残置物であった場合、修理、修繕はすべて自分持ちということになるのです。

開業時にエアコンの為の予算を節約することに繋がったと思えても、開業後半年以内に、エアコンの不良が出てしまったことを想像してみてください。

開業直後というのは、ほとんどの費用を使い果たし、運営を順調なラインに乗せるまでの初期の辛い日々の渦中にあるはずです。そんな最中で、再び出費の必要に迫られることになります。エアコンともなれば数万円で済む話ではありません。

付帯物であってもエアコンの馬力をチェックべき

さらに補足です。物件を決めるときに業務用のエアコンらしき大型のタイプがあったとしても、エアコンのチェックポイントとして重要なのは

エアコンのパワー(馬力)です。

皆様も家電量販店で家庭用エアコンを購入したことありますよね?どれも似たような形しているものですね?非常に種類も豊富ですね。

さて、それらエアコンを見て、皆様は6畳用タイプなのか、はたまた12畳タイプなのか見分けつきますか?

業務用エアコンも事情はまるっきり同じです。

一見、立派に見える天井に付いているエアコン。おそらく業務用だろうと思えても、実際には普通の事務所仕様程度の低パワーなモノだった場合どうしましょう?

困ったことに不動産業者も大家さんもこれを把握していないこと多いのです。

美容室でお客様も含め一度に複数の人数がいる空間で、しかもドライヤーなど熱源となる機器を使う仕事では、

エアコンはあるが効かない!ということもありますね。

3つのチェックポイント

物件を決める時、絶対に確認しておくべきポイントは3つ!

point-1.付帯物か残置物かの確認

もし残置物だったとしたら?

実は壊れたまま放置されているだけ・・・営業が始まってからでは最悪。仮に工事中に気付いたといても・・・結局は大幅な工事予算増額となります。おまけに壊れたエアコンの撤去と産業廃棄物処理費もかかり最悪です。

 

point-2.現存するエアコンのパワー(馬力)の確認

もしパワー不足であったなら?

恐らくもう1台、パワーが足りない分を追加しなければなりません。これまた工事費用が増額となります。

 

point-3.室外機置場の確認

もし室外機置場が3~4階建ての屋上に置くように決められていたとしたら?

エアコン工事というのはエアコン機器の代金だけではありません。エアコンを稼働させる為の様々な幹線工事、配管工事が工事費の高い安いを決定づけます。室外機を高層階に設置する場合、建物と建物の間が狭いような物件だったらどうなるでしょう?室外機を設置するのに外壁に大掛かりな足場を組まなければならないとか、高所作業車を使って吊り上げなければならないとか・・・このようにエアコン工事は物件の状況によって費用のかかり方が変わります。だから50万円だったり、200万円だったり差が出るわけです。

 

気に入った物件に出会えたなら、少なくともエアコンに意識を向け、前述の3ポイントを確認する事をお忘れなく。

著者:飯島由敬

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