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安易な物件契約=軽装で立つ登山口

不動産契約はカウントダウンのボタンを押すこと

美容師さんが独立開業を目指し、最初にやるべきことは不動産物件を決めること 多くの美容師さんがこんな基準を持っているようです。 不動産物件を探して「これだ!」と思った物件を急いで契約してしまう行為は カウントダウンのボタンを押すこと同じなのです。 もし明確な基準を持たず物件を決めた場合、先に進んでから まずかったなと気づいたとしても、もう後戻りができません。 出店地というのは一度決めて店を建ててしまったら簡単に移転できません。 どんなに運営が苦しくなっても、その場でやり抜くことしか選択肢が無くなるのです。   最初は好物件だと思えたけれど実際に店舗設計を進めていくうちに、 実は選んだ物件が広すぎた、狭すぎた、あるいは、店舗が立派に完成したものの、 どんなに頑張っても利益が出せないような負の収支サイクルに陥ることもあるのです。 これらはどれも失敗となります。 とにかく安易な物件選びは危険極まりないのです。   物件の選択ミスの原因は事前の情報収集の甘さはもちろんなのですが、なにより 自分に計画性に物件の規模が合ってるかの判断基準が無いことに尽きます。

基礎知識なしの物件探しは危険~登山の例え話

山登りをする際に、軽装のまま登り始めてしまったら、山の中腹に差し掛かる前にリタイアとなるでしょう。まずは登る前にそれなりの準備が必要ですが、それより先に安全管理の知識収集が重要ですね。他にも山の規模であったり、登山における体力的なペース配分であったり、季節に応じた装備や対策なども必要不可欠です。   なにより山の場合、初期の目標設定、すなわち山選びを誤ったまま安易に進めてしまったら、 寿命までもが左右されることにあなります。 理屈は開業もまるっきり同じです。 物件の決定は対象の山選びと同じなのです。 そしてそのまま登り始めれば、簡単に後戻りできません。   進んだ先でパニックに陥らないためにも、 自分に見合った規模を完全に理解した上で物件探し(山選び)に取り組みましょう。 物件契約をしたらこの段階から家賃支払いは時間の刻みと共に巡ってきます。だからこそ、 対象とする物件はさながら登山口。 そして物件契約はカウントダウンのボタンというわけです。

著者:飯島由敬

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