2020年の開業から今月で早3年・浦和理容店MOLGECOオーナーの誘いで飲み会&経営のお悩み相談
コロナ禍真っ只中の2020年11月25日開業から丸3年。浦和のメンズオンリー理容室MOLGECOのオーナー張元維軒さん、梨恵さんご夫婦から相談という建前の飲みのお誘いがありました。相談事はもちろんでしたが、どうしてもZOOMではなく直接会って一緒に飲みたかったそうです。こういうのは、本当に嬉しいこと!
数日前に、懐かしいお二人から突如連絡をいただき、「相談に乗ってもらいたい!」といわれました。
いつものようにリモートで予定をしようとしていると、「できれば直接お会いして、飲食しながらいかがですか?」といわれました。
え?よほど深刻な相談なのだろうか?と思いながらも、もちろんOKして新宿で合流することにしました。
お店は、張元さんご夫婦が予約してくれたところ、新宿というより、初台に近いお店に向かい18:30に店に入りました。
早速、相談事はなんでしょう?と投げかけたのですが、全然深刻な雰囲気は感じられませんでした。
梨恵さん「いや、ただ飯島さんと会って一緒に飲みたかったんです!」
「あ、そうなの?」
「もちろん、相談したいことはあるんですけど、なんか、コロナで一緒に飲んだり出来なかったから、ずっと飲みたかったんですよ。ね?(維軒さんに向かって)」
ということで、実際18:30から開始した飲み会も11時すぎまでぶっ通しの会になってしまいました。
ところで、肝心の相談とは?
どうやら、忙しすぎて、全然休めないことがお悩みなんだとか・・・
常に満員状態で予約も取り切れないほどの大繁盛状態らしい・・・
しかし、客の要望を断りきれず、つい休みを返上して受け入れてしまうのだとか・・・
それにより、売上は十分すぎるのだけど、疲弊しすぎて、心が落ち着かない。お二人共、漠然と「ヤバイな」と感じているらしいのです。
ご夫婦の会話では「少し予約を制限しよう、休みを取ろう」と話し合うものの、どうしても踏ん切りがつかない。
そこで、飯島に「休みなさい!」と言ってもらうことが、休む決心に繋がるだろうと思ったらしいのです。
実際、開業計画の時点で、飯島は絶対にオーバーワーク禁物という基準を植え付けていました。もちろん、これは張元さん夫婦に限った話ではなく、どの開業者にも共通でアドバイスしていることなんです。どうしても開業当初の不安な時期というのは、ついついオーバーワークをして突っ走ってしまうのが常です。
しかし、経営が軌道に乗っても、このスタート直後の習慣は元に戻せず、開業から数年後、売上が申し分ない状態になったとしても、もはや休めない身体になってしまいがちなのです。
まさに、お二人はその状況に取り込まれているらしく、日々常に飯島が、この状況を聞いたらダメだよって言われる・・・と思いながらも、軌道修正できないでいたらしいのです。
頭では理解できているけど、どうにも出来ない・・・このジレンマに少なからず苦しんでいるようでした。
飲みながらではありましたが、当然のセリフ・・・
「休めばいいじゃない・・・すでに精神状態の安定が崩れ始めてるじゃん」
「でも、売上は悪くないんですけど、その売上が僅かでも下がるのが怖くって怖くって・・・」
「本来、休みたい日数を導入したら、売上いくら下がっちゃうの?」
「10万円以上下がってしまいます・・・」
「え?10万円ならいいじゃない、その10万円を得るために身体を壊したら10年後は無くなるよ?長距離マラソン100Kだとしたら、まだ数キロしか走ってないんだよ?ここで潰れたら元も子もないじゃん・・・でも、これ頭では分かってるんだもんね」
「そうなんです・・・だから、飯島さんに直接言われる為に今日お願いしたんです。強く言われないと、自分たちでは変えられないと思いまして・・・」
というようなところが、彼らが相談したかった核の部分でした。
まだ開業していない方々は、このような状況に直面しての悩みって、なんだか、よく理解できないでしょうね。
でも、本当に開業初年度の頑張り過ぎが、こうした2〜3年後の経営リズムを生み出し、やがてそこから抜け出せなくなってしまうのです。
そもそも、何の為に開業したのか?
今まで働いていた旧職場の時より、労力を減らし、報酬を多く取るため。
そのために、効率化をはかるのが「開業の動機」だったはずなのです。
開業前に、不満だったお金の問題・・・
確かに、そのお金の問題はクリアした・・・しかし、その代わりに時間を失った・・・
これでは全く意味がないんです。開業は、お金と同時に時間を得る、「お金と時間」両方を手に入れる計画でなければ意味がありません。
大繁盛・・・と言っても良いでしょう、売上の面では、それぐらい盛況なMOLGECOに間違いなく成長していましたが、それは本来、お二人が開業時に目指したものとは明らかにズレているというわけです。
世の中の大量に存在する企業や店、会社において、お金は十分、しかし不幸というところが多い。
これは、よくよく考えると、開業者自身が自分で掲げた「到達地点」の不明確さが招いていることがほとんどです。
もう一度言いましょう。
開業は、今までより労力を減らすが、報酬は格段にアップするように計画する。
そして得られた時間を、自分の身体と心のメンテナンスの為であったり、家族のために使う。
お金と時間の両方が得られない限り、絶対に10年以上の未来まで保つ身体と精神状態はありえないんです。
今回、張元さんたちは、3年前に散々飯島に言われたこの考え方を、しっかり覚えていたし、理解もしていました。
しかし、開業後からの3年間で習慣づけたリズムから抜け出せずに苦しんでいるようでした。
要するに、飯島から「ダメだよ!休みなさい!」という叱咤をもらって、本来あるべき自分たちのリズムに軌道修正させることが目的だったと話してくれました。
まぁ、やや騒ぎすぎぐらい、ワイワイやっちゃいましたけどね。
3年経過しても、すごく感謝してくれて、パワー分け与えるように思えるかもしれませんが、こちらの方が、逆にパワーもらうものです。
総評としてですが、やっぱり開業してから3年も経つと、開業者さんは立派になっているものです。
よく小学校の先生のところに、中学生になっても、高校生になっても、遊びに訪ねてくる・・・
先生は、成長した過去の生徒が自分の元に来てくれることを、すごく喜ぶ・・・ちょっとそんな感じです。嬉しいですよ。
やっぱり、自分がやっている社会的役割の尊さを感じる瞬間でもあります。
◇MOLGECOの作品ページ
https://www.b—h.com/case/molgeco/
◇【MOLGECOオーナー張元維軒さん、梨恵さんご夫婦の声】
※当コラムやブログでは、コンサル中またはプロデュース中のすべての計画をご紹介しているわけではありません。あくまでも投稿の許可を頂いた開業オーナーさんのみ記事としてご紹介させていただいております。
【以下、MOLGECOの過去の記事集】
◯11/29開業後1周年店舗訪問の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/211129-molgeco-consulting-1year/
◯11/8開業後9回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/211108-molgeco-consulting-9/
◯9/27開業後8回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210927-molgeco-consulting-8/
◯8/23開業後7回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210823-molgeco-consulting-7/
◯7/6開業後6回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210706-molgeco-consulting-6/
◯6/16開業半年時点の保守点検訪問時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210616-molgeco-visit-6month/
◯6/8開業後5回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210608-molgeco-consulting-5/
◯5/13開業後4回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210513-molgeco-consulting-4/
◯4/6開業後3回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210406-molgeco-consulting-3/
◯3/3開業後2回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210303-molgeco/
◯2/3前回1回目のセッション時の記事
https://bh-inc.co.jp/bh-inc_wp/news/210203-molgeco/