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新計画スタート

2013年4月開業から10年後の今、鶴見メンズオンリーヘアサロンBRUSH2号店「BRUSH premier」計画スタート!

2013年4月18日、ちょうど10年前に飯島のプロデュースで独立開業を果たした鶴見のBRUSHオーナー原口太郎さんからの依頼で、2号店の出店計画がスタートしました!早速11/7の段階で物件の適正を詳しくチェックするため鶴見まで出かけました。原口さんとの再会も本当に久しぶりでした。

11/7鶴見BRUSH2号店候補物件の適正をチェック
↑11/7(火)ほんの数日前、懐かしい原口太郎さんから直接電話がありました。
 
本当に久しぶりでした。何か相談事かな?と思ったら
「物件を一緒に見に行ってほしい」というものでした。
続けて、「いよいよ2号店出したいんです」と。
 
 
おお、すばらしい!
 
 
実は、2021年の4月13日(開業から丸8年後の時)に、一度2号店計画を持ちかけられたことがありました。
 
残念ながらその時は諸事情により計画を見合わせることになった経緯がありましたが、今回こそはという意気込みの電話でした。
 
 
オーナー原口太郎さんは現在43歳、10年前の開業時は33歳でしたが、現在の1号店であるBRUSHは、メンズオンリーヘアサロンという業態で、地元ではめちゃくちゃ繁盛している人気店に成長しています。すでに予約が取り切れないほどの人気ぶりだったのは、2年前の時点も同じでしたが、当時以降、なかなかお目当ての物件が見つからずで、今のタイミングになってしまったといいます。この物件を見つけるまで、かなり時間をかけて探し続けたそうです。
 
 
そんな対象物件の適正チェックと共に内部採寸の為、店舗デザイン担当藤井真哉氏と共に現地へ同行したというわけです。
ちなみに「物件の適正チェック」というのは、非常に重要なことであり、多くの開業者は、この自分の計画の規模に適しているかどうかの検証をおろそかにしがちで、物件の見た目や、広さ感、周辺の賑わいなどで、安易に決めてしまう傾向があります。
 
 
しかし、10年前に一度、そのあたりの重要性を十分に理解して臨んだ1号店の今までのプロセスを実体験した原口さんは、前回2年前の時も、今回も、しっかり飯島を指名して連絡してきてくれました。
 
 
まず、物件の「家賃」そして、これから借入る融資額により「毎月の返済額」が決まります。
 
 
それによって、1号店を含め、2つの店舗合算で、果たして今後、しっかり利益が上がっていくのかどうかの検証ができます。もちろん、融資の可能額の診断も含めます。これが今後の収支計画のシュミレーションとなるわけで、よくある事例として、どんなに好物件で条件が良かったとしても、しっかり収支チェックをしたみたら全然利益が上がらないどころか、2号店出店とともに、赤字を増やしていくことになるようなキッカケになることも良くあることなのです。
 
 
また、この収支チェックと同時に、融資額を含め開業総額として準備できる額面を定め、その上限額以内で、新しい店舗の工事費の他、理容機器の買付も含め、果たして予算が足りるのだろうか?という検証も重要となります。ついつい、多額な資金を準備可能だったとしても、実際に計画を進めていったら最終的に予算がまるで足りず、1000万円以上もの予算オーバーとなることも珍しくないのです。
 
 
そんな最悪な状況を避けるためにも、あらかじめ「収支シュミレーションで採算性のチェック」を徹底的にする。
準備できる予算の限界額を確認の上、「開業総額をそれ以内で収められるどうか」のチェックをする。
 
 
その総額範囲内に収まるか、という部分に大きく関与するのが「店舗工事」となるわけですが、この店舗工事に関しては、物件にあらかじめ備わっている電気容量、ガスの有無、水道管の太さ、エアコンやトイレの有無など、特に物件の設備事情が、店舗工事費を大きく左右する要素になります。
 
 
これら、すべてがまるで足りていないような物件だった場合、それを十分に満たすための、一切感動を伴わない様な工事費用に、時として400〜500万円取られてしまうことになるのです。よく世の中の開業者の後日談として、店舗工事に700万円とか、800万円とか、十分予算をかけたのに、完成した店があまりにもショボすぎるんだよ!なんで?
 
 
開業者にとって、この腑に落ちない状況って、ほとんどの場合、800万円のうち500万円が設備費に流れてしまった結果なのです。
 
 
開業者が喜びを感じる部分とは、レンガの壁とか、アンティーク風の床材とか、間接照明とか・・・・いわば、すべてが飾り付けの部分であり、
 
電気容量を増やしたとか、水道管を太いものに引き直したとか、ガスを引き込みしたとか、エアコンを新調したとか・・・
 
これら、全然お金をかけたという実感に繋がらないわけです。
 
 
今回の計画は1号店の時より規模も大きくなるわけですし、たしかに、はじめての開業時とは若干異なる計画の視点にはなるけれど、これらのチェックすべき視点は基本的には開業時と同じポイントを抑えることが必須なのです。
 
 
オーナー原口さんは、最初の開業時、飯島と共にしたことにより、このことを誰よりも理解しているわけです。
なので、こうして再び飯島宛に「まずは物件を詳しくチェックしてほしい」という依頼を投げかけてきているわけですね。
 
 
もちろん、今回の物件は、とりわけ大きな問題点はなく、この物件で計画を進めていこう!ということになりました。
 
↓ちなみに、この写真は2年前、2021/4/13の時のZOOMセッションの様子です。
 
この2年間で原口さんは、当時よりさらに準備資金の蓄えを増やし、当時聞いた計画より、さらに一回り大きな計画性を持って飯島に相談してきてくれたんですよね。
 
うん、やっぱり、嬉しいですよね。こういうのって・・・本当にありがとう原口さん!

11/8鶴見理容室BRUSH2号店の収支と開業予算シュミレーション

↑11/8(水)連日となりましたが、物件をチェックの翌日14:00〜15:30の1時間半で、プロデュース開始に伴い、収支計画と一緒に融資の適正を診断、そして開業総額の予算組を共に再確認しながらさらに深めのシュミレーションしました。

 

実際のこの深いシュミレーションをしないまま進めてしまったら、取り返しの付かない状況となることも少なくありません、なにせ、出店ともなると、ちょっとした検証不足により、損失は100〜200万円どころの騒ぎでは済まず、下手したら1000万円単位の読み違いになってしまうことも有りうるのです。

 

1号店目の開業ももちろん重要ですが、2号店の段階は、1号店以上にリスクが大きいことを忘れてはなりません。

 

実際問題として、この日、原口さんの現時点で考えている様々な要望を、実際の予算に当てはめて全方面から検証してみたところ、単順に要望をすべて盛り込んで計画を遂行したとしたら、裕に原口さんが想定していた総額よりさらに2000万円を超えるほどの規模に膨れ上がってしまうことが見えてきました。

 

 

1号店目の時にも散々経験したことでしたから、ある程度は精神的な免疫はある開業者さんとはいえ、実際の現実的な数字を確認したときは、若干ながらショックを受けていました。

 

「いや〜、自分の考えていることって、やっぱり規模が大きすぎるんですね、身の丈がズレているってことですね・・・」

 

原口さん、理屈は十分に理解できているようですが、このように、誰であっても実際の検証なしで進めると、やはりそうそう思い通りには行かないことに心を引き締められるものなんですよね。

 

さて、だからと言って、計画をやめるわけではありません。ここからがプロである飯島の手を借りて、しっかり限られた予算内で、きちんと満足できるところを共に見つけ出す作業こそ、店舗出店計画の真髄というわけです。

 

今の時点では、まだ本格的な設計に進めているわけではありませんし、まだ融資がどこまでの額面でOKでるかも不明なのです。

 

 

もしも、融資が、これぐらいまでだったとしたら・・・その時は、まずこの要望Aは諦めよう!・・・とか、

あるいは、融資も日本政策金融公庫だけではなく、銀行融資を含めてなら可能性はあるので、2機関の融資を打診してみるという腹づもりでいよう・・・とか、

今回の2号店計画のオープン時には、要望Bは見合わせておき、1年後の利益が出た段階で、遅らせてBを遂行させよう・・・とか、

 

 

ありとあらゆる想定を促しつつ、ココから先に進んだとしても、融資額に応じて、設計を随時リアルタイムで見直したり、計画を一時にすべて盛り込まず、時期をずらしながら何カ年計画で実現させていくような方法もシュミレーションしました。

 

なによりも問題となるのは、計画を進めている渦中で、その都度ごとに原口さんがパニックしてしまい、冷静な判断ができなくなることが非常に問題になるのです。

 

なので、とにかく、こんなことがあるかもしれない、その場合は・・・

という開業計画でありがちな、ありとあらゆる想定を、一旦原口さんに把握してもらうという段階が重要です。

 

 

やがて、ある予算的な問題に直面した際、「ああ、これ飯島さんと事前に話していたアレですもんね、では打開策Aでやりますか!」

と言った具合に、すべて原口さん自身の判断で、いかなる時も進めていけるように、いわば、今の時点で、心の準備をする為のシュミレーションも出店計画には重要なプロセスとなるのです。

11/9鶴見メンズオンリーサロンBRUSHの2号店の行程スケジュール打合せ

↑その翌日11/9(木)14:00〜15:30で引き続き、収支計画、開業総額シュミレーション、そして行程スケジュールの確認を行いました。

現在、普通に1号店のBRUSHの運営をしている合間を縫っての打合せですから、昨日も1時間半という限られた時間で、あらゆるシュミレーションを行いました。

 

詰めきれなかった部分はこの日に持ち越され、同じく1時間半の時間を確保してもらい、続きを行いました。前日同様にお金の面の検証と共に、今後の進め方、スケジュールも非常に重要な事前準備となります。

 

スケジュールに関しては、同じく開業者さんそれぞれの、「この日までには開店させたい」というものがありますが、何度も言うように、これから進める融資の申請、内定が出るまで果たしてどれぐらい時間が取られるか、年末年始をまたぐようなこの計画で、工事のスケジュールはどうなるのか・・・

 

このように、スケジュールに関しても、今の時点では、あくまでも希望的観測でしかなく、融資の結果次第、大家さんとの入居日程の打合せ次第、予算配分検証の上での、工事予算、様々な買付の手配など、常に柔軟に対応できるような流動的なスケジュールを想定しておかなければなりません。

 

今のところ、当然のことながら年内中の開店は絶対に無理な話。

 

非常にスムーズに事が進んだとしても2月下旬のオープンといったところ。

しかし、あくまでも目安でしかないスケジュールであり、場合によっては3月、4月にずれ込むこともありうるという、頭を作っておく、幾通りかの想定を腹積もりとして持っておくというわけです。

11/13鶴見理容室2号店BRUSH-premier設計打合せ開始

↑11/13(月)10:00~12:00

とはいえ、物件契約前で、しかも融資の申請もまだ先であるというこの時期ですが、さすがに10年前に共に取り組んだ信頼深いオーナー原口さんの計画ですから、飯島も藤井氏も、思いっきりフライングで先行作業に走るようなイレギュラーなタイムテーブルに乗って、早くも店舗デザイン設計の打合せを始めてしまいました。

 

しかし、これは、初の開業をする計画では絶対に出来ないことなのです。

なにより、物件が借りれるかもわからない、融資も通るかどうかわからない

なのに、デザイン設計の作業に取り掛かるなんて、絶対にタブーなことです。もしも、物件がダメなら、融資もすること無く終了となるのです。

 

もし、ガッツリと店舗設計を進めてしまっていたとしたら、藤井氏のデザインや図面、作画の作業費は、ただの無駄な支払いになり、開業者さんの大切なお金を損出させるだけになってしまいます。

 

しかし、原口さんに関しては、初めての開業者ではないので、少し次元が異なります。

まず、原口さんの1号店はすでに大繁盛店であること。

そして日本政策金融公庫も、銀行融資も両機関とも、すでに1号店の時の創業融資を完済済みで、大きな信用を得ていること。

同じく不動産物件に関しても、1号店の時からの付き合いとなる信頼関係が深い不動産担当者の橋渡しがあるということ。

 

そして、飯島も藤井氏にとっても10年前から続く歴代開業者さんであるということ。

2号店という性質上、両名ともBRUSHの目指す方向性を熟知しているということ。すなわちコンセプト構築時間が無しで行けるということ。

 

これら総合的に判断し、物件決定〜融資〜設計〜工事・・・というプロセスを、最大限に短縮する方法の一つとして、今回はフライングでの作業開始ありで進めようということにしたのです。

 

そんな特別配慮の上のBRUSHの2号店の店舗デザイン設計の打合せ1回目です。

藤井氏もハッスルしてくれて、初回からレイアウトプランと共に、事前に聞き取っていた施術椅子数、シャンプー台数など、色々反映させた3Dデザイン画の用意してくれていました。

 

 

ということで、BRUSHの開業10年後となる2号店計画、店名は「BRUSH premier(ブラッシュ・プレミア)」に決定しました。

もちろん、飯島の姓名判断も行い、字画もバッチリ、原口さんが目指す方向を表す素晴らしい店名になりました。

 

1号店より、格式もグレードも高い、premier(最高の)な2号店計画となります。

 

来年年明け、素晴らしい計画をお供できそうです。感無量!



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