10年後の健全経営を見据えた美容室の独立開業のお手伝い ヘアサロン開業アカデミー

warawaオーナー福山裕太郎さんと毎月恒例、開業後のコンサルティングも８回目です。

２月のプレオープンから換算すると９ヶ月
正式なグランドオープン、すなわち開業から８ヶ月が経過しました。

まぁまぁ、毎回当コラムでお知らせしていますが、福山さんの経営状況は非常に順調といえます。

ほとんどの開業者が直面するような初期の売上の伸び悩みはなく、現時点ですでに安定段階に入っていると言っても良いでしょうね。

まず、開業時の収支計画では、毎回開業半年の段階で旧職場の報酬の２倍得られるようにすることを前提にして、緻密な作戦を立てて臨むわけですが、福山さんの場合、グランドオープンを迎えた３月時点、そう、開業初月から、この２倍という数字を早くもクリアしてしまいました。

そして、この８ヶ月間、一度も２倍以下に落ちること無く、実際には今、もう３倍に手が届くという好調ぶりなのです。（福山さんの許可をいただき公表させていただいております）

もちろん、開業計画時から強烈にこだわるように指示してきた、オーバーワークNGもしっかり守り抜いた上での話です。

どういうことかというと、この先、さらに客の受け入れをする余裕が十分にあるということ。

開業から８ヶ月目といえば、毎回飯島が話す例え話、車のギアがまだ３速ぐらいに入った頃なんです。

この後、４速にギアをアップしたら・・・

スピードはさらに出ること間違いないんです。

しかしながら、この時点でいい気になって、スピード出しすぎたり、無謀な運転をしようものなら、最悪の場合、取り返しが付かないことになってしまったり、場合によっては死に至るほどの危険もある・・・

と、毎回車で例えていますが、これは大げさなことではなく、本当にそのロジックが開業初年度には当てはまるのです。

とにかく、開業の最初の１年間は、まず自分自身の購入した新車のポテンシャルを知る期間、慣らし運転しながら車と一心同体となるぐらいのつもりで、無理をしてはいけない期間なのです。

特に半年経過したあたりから、福山さんは、この飯島のアドバイスが本当に身にしみて理解できるようで、折りに触れ「飯島さんに、最初に言われていなかったら・・・」的な話をするようになっています。

「もし、自分自身だけでやっていたら、こんなに余裕ではいられなかった、パニックしていたはずです」
とホント何度も語ってくれます。

まぁ、皮肉なことに、これは正しくこの時点まで実経験をした人じゃないとわからないことなんですよね・・・

殆どの場合、開業前の相談時には、

「え？そんなに開業って大変なもの？」
「ちょっと大げさなんじゃないの？」
「自分は大丈夫だと思うけどな・・・」

という感覚を、相談者から感じれることがあります。
まぁ、当然そういう方々は、初回の相談だけでお付き合いは途絶えてしまうことが多いですが。

過去の開業者さんで成功している方々全員の共通傾向と言っても良いかもしれませんが、
初回の相談の際に、飯島はとにかく重要なメッセージをひたすらお渡ししますが、

「な・る・ほ・ど・・・」

という第一段階で、その重要さを理解できたかどうかが明暗を分けていることは間違いないのです。

過去の歴代開業者さんたちの周りの友人、知人が、自分と同時期に、同じく開業計画を進め、結果的に大混乱に陥ったり、メチャクチャな開業となり・・・

そして、その後の経営も大苦戦してしまったという実エピソードを目の当たりにしたりすると、飯島と共有してきた最初の知識や準備の部分が、まさしく全てだったという実感となるようで、時間が経過するごとに、その手応えは増してくるようなのです。

２０２２年５月、福山さんとの最初の出会いから、まだ２年も経過していない今の時点で、福山さんはその重みをとても感じていると、ほぼ毎回話してくれるのです。

事実、福山さんの表情は、間違いなく最初の出会いの頃と比べると、柔らかく、穏やかです。

これは、意外と本人にはわからないことかもしれませんが、最初のときは、ZOOMの画面越しからも、伝わってくるのが、不安、恐怖、戸惑いという類のエネルギーでした。

まず、開業者のほとんどは、こうした負の側のエネルギーを増幅させながら、実際の開業初日を迎えるのです。

そんな負のオーラをまとった、本来の魅力が裏側に隠れてしまっている状態の開業者に、新規客は出会っていくのです。

どうでしょう？新規客側の立場で想像してみてください。

本来魅力的な人であるはずなのに、イライラ、ソワソワ、ドキドキを隠し持っている人との出会いです。

特に、開業したての開業者は心が平常心ということは、まず稀なのです。

実際、ここでリピート客になるか、１回きりの来店で離脱するかが決まるのです。

開業時に最高のコンディションで店に立つ！
最高に輝いた状態でオープンを迎える！

このように、魅力が溢れた自分であることの重要性を、開業計画時にしつこいぐらいアドバイスしています。

しつこいぐらい、と言いますが、実際にはこれ、開業者自身が自分でコントロールしてなんとかなるものではないんです。

飯島が横で伴走者として、逐一アドバイスや的確な指示ができる関係にあれば良いのですが、飯島もさすがに大量の開業者のセコンドに付くことは出来ません。

だからこそ、せめて、自分自身で必要最低限の知識と準備を持って、開業計画に臨むべきなのです。

一人きりで船出するわけですから、不安は尽きませんし、心細いものでしょう。
しかし、あらかじめ把握しておくこと、「そういうものだ」ということを想定しておくことにより、様々なパニックは、半分以下には減らせるはずなのです。

福山さんは、幸い飯島を指名してくれて、開業計画をご一緒させていただきました。
それゆえに、何がありがたかったかを身をもって感じてくれていますが、それが果たして何なのか？

それは、これからの開業者さんや読者の方々は理解は難しいでしょう。
しかし、なんとなくでも想像が付けば、失敗の危険性から僅かながら遠ざかったはずです。

なぜ、福山さんに限らず、歴代開業者の方々が著しい成功をして豊かになっているのか？
飯島の見解としては、どの方も、飛び抜けて才能が豊かなわけではないんです。

むしろ、優秀な人、普通の人、落ちこぼれ気味の人・・・この３つに分類するとしたら、
飯島が関わってきた歴代開業者さんのほとんどは、普通の人か、やや落ちこぼれの人でした。

問題は、開業者自身が、それを自分で理解し受け入れたから、飯島のアドバイスがスムーズに入ったのだと思います。

逆に言えば、自信過剰な人、まぁ一般的に、優秀な人たちは、飯島など必要ないと判断するでしょう。
もちろん、飯島なしでも成功者はたくさんいるはずです。

しかし、これも歴代開業者の生の声です。
「私よりずっと優秀だった同僚より、今、自分の方が健全な経営が出来ているみたいなんです・・・これって・・・」

実は、こんな声、過去に何度聞いたことでしょう。

開業には優秀な人材だから、必ずうまくいく・・・という法則は当てはまりません。

いかに、心を空にして真摯に、素直にプロの意見に耳を傾けられるか。
いかに、自分の知識不足、情報不足を受け入れられるか。

ここが成功と失敗の分かれ道なのだと思います。

まとめますが、なぜ福山さんがこんなにうまく行っているのか？

この飯島がお伝えする、うまくいく秘訣をすべて素直に受け取ってくれた人だからだと思います。

次回、９回目、今年最後のコンサルティングは12/4予定。