美容室出店時、開業者にとって工事見積書は怪文書?
一般人には見積書を正しく読み解く事は無理
美容室開業時の店舗工事の見積をきちんと解読できる人はまずいません。
開業時は誰でも店舗デザイン設計を通して積算された工事見積書を必ず見ることになりますね。
手にした見積書は約20ページ相当におよぶそれなりの厚さを伴う文書です。
ほとんどの開業者は、
その見積書の表紙に書かれている合計金額を見て、
高い、安いの判断をしています。
表紙の額面しか見ていないと言えます。これは要注意なのです。
工事見積書というのは、表紙の次の2ページ目は工事の各項目の一覧表示のページがつけられています。
仮設工事・・・一式の額面
解体撤去工事・・・一式の額面
内装造作工事・・・一式の額面
左官工事・・・一式の額面
塗装工事・・・一式の額面
Etc…
2ページ目にこの工事項目一覧があり、3ページ目にさらにそれぞれの工事項目の内訳明細が付けられているのです。表紙に提示されるのは2ページ目の各工事額面の総合計額が記されているわけです。
注目すべきは3ページ以降の部分です。
それぞれの工事項目を更に詳しく積算した内訳明細書です。
その中の一つ、塗装工事を例にしみます。
AEP塗装工事 単価:¥2,000✕数量:100㎡=¥200,000
このような項目が何行も何行も連なって記されているはずです。
ここで考えてほしいのは、
開業者さんが知りたいのは以下の部分ではないでしょうか?
AEP塗装って、一体に何?どんな塗装なの?
¥2,000/㎡って、相場的に安いのか、高いのか?
そもそも、100㎡という数量が本当に合っているのか?
たったコレだけの疑問を持つことがとても大切なのです。
もし仮に、正確な数量は80㎡しかなく、単価の適正相場は¥1,500だったとしたら?
AEP塗装工事 単価:¥1,500✕数量:80㎡=¥120,000
この1項目だけで、¥80,000盛られているか、間違いがあるということになります。
見積書の内訳明細に書かれている全項目数は100行を超えるほどあるものです。
もしも¥80,000という積算ミス、あるいは数量違いが100行分存在していたとしたら・・・
結果的には¥800,000が高い見積りということになってしまうわけです。
自分の代わりに解読できる専門家・店舗デザイン設計者に頼む
しかし、こうした専門的な基準や単価の相場を開業者さんが詳細に判断できるはずがありませんよね。
だからこそ、店舗デザイン設計を担当する人物には、この部分の査定しチェックを厳重にしてもらうように指示すべきなのである。
開業者がこの基準が理解できていれば、おのずと
工事を依頼する会社と設計を依頼する人物は、同じ会社ではなく、
別々に依頼していないと、このチェックは信憑性が危ぶまれることになるということです。
独立開業では、非常に大きなお金を費やしてするもの。どうしても開業時というものは普段持っている数千円の基準を飛び越えて、数十万円単位のチェックがおろそかになりがちです。
工事業者から提出された見積書に対し、少なからず疑って、
項目、物量の過不足、適正な額面、妥当性などを
自分の代わりに細かくチェックしてもらう役割として店舗デザイン設計者に頼るべきです。
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