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美容室開業後1年以内の期間での路線変更は絶対にNG!

開業後1年間は運営の苦しさのあまり、あれこれブレてはならない

開業後に最も辛く苦しいのは開業後の1年間です。
お客さまが定着するまでには意外と時間がかかりますし、過去勤務していたお店のように、毎日ひっきりなしに客の予約が入ってくるというリズムには当然乗っかっていないわけです。

とにかく開業直後の段階は仕事としての手応えが得にくく、なにかと辛いわけです。

 

さてこの辛さに耐えきれず、せっかく開業前から緻密に立ててきた運営方針を自らで壊し、
様々な路線変更をしてしまうことは非常に問題なのです。
開業後1年間の期間はあくまでも効果測定期間であり、いわば様子見の時期です。

狙ったとおりに事が進まなくとも、細かく微調整をして程度の良いところを見つけ出すための非常に重要なレッスン期間であるともいえるのです。

 

特に開業1年未満の期間で施術単価を下げてしまったり、最も来て欲しいターゲットのために作り上げた演出や仕掛けを忘れて、
まるで対象外の客層にシフトしてしまっては問題です。

高額な広告費を投じたり、単価を下げることは迷走である

苦し紛れに誰でもかまわないからお客を呼ばなければならないと考え、様々な広告媒体に多額の費用を投じてしまったりする行為は開業1年目の期間にありがちな迷走といえます。

仮に、単価を下げたことにより、常に安さを目的としる客ばかりが来店することになってしまったりする危険性もあるのです。

苦しさしのぎで講じた行動で、お客が増やせたとしても結果的には労力が増大した割に利益が上がらないというサイクルを作り出してしまいかねません。

また高額な広告費の流出から2年目以降の運営収支を著しく圧迫することにも繋がりまかねません。

 

とにかく、この苦しい時期、平常心を忘れて下した判断というのは、至って良いことはありません。

きちんと狙い通りのターゲット(理想客)が多く集まり、以前勤務していた時より労力は節約できて、しかも、以前より報酬が多く得られる様な運営サイクルに乗るまでは、気を抜かずにじっくり待つという姿勢も大切なのです。

 

なによりも独立開業をしたということは、美容師さんの中でも技量や経験が高く、美容師の中でもエリートであるはずです。

しかし、こと運営という次元で考えると、
経営者1年生として走り出したばかりの新人オーナーなのです。
開業から早速、向かい風として吹いてくる逆風に翻弄されず、ちょっとやそっとじゃ揺るがない心構えで経営者としての第一歩を真摯に受け止めながら混乱さえもしっかり観察しつつ受け止めていく必要があるのです。

著者:

ヘアサロン開業アカデミー代表
美容室開業プロデューサー

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