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美容室開業時の退職・まとめ

店が完成する直前まで旧職場に勤務していてはダメ

店舗工事の完成時期に合わせて旧職場を退職しようとする開業者さんは多く、これは極めて危険です。

直前まで働けばその分の旧職場からの給与が後々入ってくる。僅かでも資金の損失を減らしたいという基準から、直前まで働き、退職後すぐに新店舗で運営が始めた方が都合が良いと考えるのでしょう。
しかし、これでは開店準備の時間がまるで足りなくなります。結果的に、開業準備不足に陥りスムーズな運営に移行できません。開業直前の退社という考えは見直し、新店舗の開業準備を完璧にすることを最優先とした退職時期を検討すべきです。

早すぎる退職もダメ

逆に、開店からずっと前の段階で退職してしまうのもいけません。

開業計画は不動産物件の契約時期や家賃発生時期によって大きく予算流出を変動させます。

もしも物件を決めた段階で即、退社してしまった場合、最悪の場合半年以上の家賃支払いを余儀なくされることもあります。
また、家賃とは別に物件決定時点から実際の開業時までの生活費も必要であることを忘れてはいけません。

無職状態とは、生活費の為の収入が無いことに繋がります。まだ店舗が存在しないのに家賃を支払い、おまけに生活費もかかる状態を生み出してしまうのは、この早すぎる退職が原因となるのです。

ほとんどの開業美容師さんが円満退社できない

まず、独立開業を目指す美容師さんの大半が円満退社できていないのが現実です。できれば旧職場のオーナーとは揉めずに退職したい。これは誰もが願うことですが、現実はそうはいきません。
そもそも、独立開業しようと考える美容師さんは有能なのです。有能な人材を失う側の気持ちを想像すれば明白でしょう。居なくなられたら売上が著しく下がる。あるいは従業員教育要員が居なくなる。最初は良いことを語ってくれていたオーナーだったとしても、実際の退職時には感情をあらわにして罵倒、恫喝、いやがらせをしてくることもあるようです。しかし、それは居なくなられたら困る程の人材だったからこそそうなるのです。

退社時の揉め事は、退職する開業美容師さんの有能さのバロメーターともいえるのです。

残念ながら、円満退社はできないということを前提にして、あらかじめ覚悟しておきましょう。円満退社しようという考えより、揉め事を最小限に減らそう、というぐらいで捉えておくべきです。

旧職場の美容室を希望どうりに辞めさせてもらいないこともある

旧職場で退職日時を提示したものの、その退職希望どおりに辞めさせてもらえないこともあります。

勤務時に交わした契約上、退職告知は半年前が原則であるという事例も少なくありません。ところが開業計画では、物件を決めてから半年後に開店というスケジュールを組むことは非常に困難であり現実的ではありません。ほとんどの事例が物件決定後すぐに家賃が発生してしまう為、半年も長引かない程度の期間で店舗を立ち上げることになります。おのずと、半年後まで辞められないというルールを破って開業しなければならないこともあるわけです。

予定より早く辞めさせられてしまうこともある。

その逆もあります。1ヶ月前の退職告知が必要という旧職場の規定通りに、その意向を伝えたところ、オーナーの逆鱗に触れ、即刻退職させられたという事例もあります。結果的には、これも前述した「早すぎる退職」になってしまいます。

退職はこの様に自分の意向に反し、他人の都合が介在してどうしてもコントロールできないこともあるのです。

これを少なからず想定しておきましょう。

店舗工事が着工する頃が理想の退職時期

店舗工事期間は平均的に、工事着工から店舗完成まで約三週間~一ヶ月かかります。しかしその工事期間だけを基準にしてはいけません。重要なのは店舗完成時から実際にオープンするまでの準備期間が思いのほか必要となります。その開店準備の日数を加えると工事着工から換算して一ヶ月~一ヶ月半となります。

退職のベストタイミングは開店の1ヶ月半前。あるいは、退職時から1ヶ月半後の開店日に設定し直すことです。

なぜ、1ヶ月半前の退社が良いのか?長すぎでは?

美容師さんの想像を遥かに超えるほどに、

工事着工~開業当日までの忙しさは過酷で店舗工事期間中にやるべきことが山積みです。

店舗に設置する家具、備品、家具など大量の物品を買う時間、薬液や道具類調達の為の事前打合せの時間、保健所訪問の時間、ホームページの準備時間、広報活動の時間、購入した物品を店に陳列する時間など。これらに要する時間は、開業経験の無い美容師さんにとって想像できないのは当然のことでしょう。長いと思えるかもしれませんが、1ヶ月半以下では、必ずやり残し、不備が生じます。

オープン直前はとにかくイライラの連続

店舗着工以降の超多忙な状況の中で最も重要な注意点があります。
それは自身のテンションを平穏に保つことです。
ほとんどの美容師さんは何もわからないまま開業計画に着手となるため、直面するすべてが想定外のことばかりで、常にイライラやパニックの連続なのです。すべての手配がスムーズに進めることができても、心の混乱はゼロになることはあり得ないのです。
さて、この不安定な精神状態のままでの運営がスタートはいかがでしょう?

新しい客と初めての出会いの瞬間に、魅力的で絶好調な自分でいられるはずがありません。

余裕を持って、心を平穏に保つためにも少なからず時間が必要であることを把握しておかなければなりません。

余裕を持って退職する理由・テンションを良好に保つため

実際、開業3日前の時点で開店の準備が全て整い、開業者自身のテンションも良好な状態をキープできてこそ準備万端です。精神的余裕の状態である美容師さんは、今までどおり多くの客の人気を集めていた魅力的な人のはずです。

これから初めて出会う客は、1度目の来店時に、今後再来するか、二度と来ないか、この2択を決めるのです。

リピーターとなってもらうための絶対条件が美容師さんの本来持つキャラクターなのです。
客はその良好な状態の美容師さんに出会ってこそファンになり、やがてリピーターになるのです。客との長期的な関係を築くきっかけはすべて開業スタート時点にあるのです。

理想的な退職時期はオープンの1ヶ月半前

ベストな退職時期は、店舗オープンの一ヶ月半前が退職の最も理想的です。
一ヶ月半? そんなに期間が必要? 余裕あり過ぎでは?
きっとそう思われることでしょう。しかし、やや余裕を持った時間確保は非常に重要です。
とにかく開業時の準備不足や、やっつけ仕事が原因で、店の将来の運命が確実に決まります。
開業は、先々10年以上の長い運営を常に視野に入れながら慎重に考えるべきものです。
僅かな時間を焦るより、じっくり腰を据えた計画で進めれば必ず理想が得られます。

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著者:飯島由敬

ヘアサロン開業アカデミー代表
美容室開業プロデューサー

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